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  • 【20年後の更新料】借地権の戸建てで避けて通れない「お金」の現実を整理する

    こんにちは。文京区在住の歯科技工士、文京ライフです。

    今回は、都内で借地権付きの戸建てを検討する際に、必ず一度は向き合うことになる「20年後の更新料」について書こうと思います。

    郊外から都内への住み替えを考えるとき、物件価格の安さに惹かれて借地権を選択肢に入れる方は多いはずです。僕自身もその一人でした。しかし、所有権とは異なり、数十年単位で発生する「更新料」というコストについては、あらかじめ正確に把握しておく必要があります。

    「いくらかかるかわからない」という状態が一番の不安を呼びます。そこで、文京区内の標準的な土地をモデルケースに、一般的に公表されている計算式を用いて、将来必要になるコストを具体的に算出してみました。

    借地権の更新料を算出する「標準的な計算式」

    借地権の更新料は、契約内容にもよりますが、基本的にはその時の土地の評価額をベースに算出されます。ここでは、文京区内の住宅地(約50平米)を想定したモデルケースで、その計算プロセスを整理します。

    まず、基準となるのは「路線価」です。これに公示価格との乖離を補正する倍率や、地域ごとの借地権割合を掛け合わせて、その土地の「借地権価格」を導き出します。

    1. 土地の評価額(更地価格相当)の把握

    まず、対象となる土地の路線価を確認します。 「路線価 × 公示価格相場率(1.25倍程度)」 これが、その土地の時価に近い評価額の目安となります。

    2. 借地権価格の算出

    次に、地域の借地権割合を掛けます。文京区の多くのエリアでは70%(C)に設定されています。 「評価額 × 借地権割合(70%)」 これで、自分の持ち分としての権利価格が見えてきます。

    3. 更新料の算出

    最後に、契約上の更新料率を掛け合わせます。都内の住宅地では「借地権価格の5〜8%程度」が一般的です。 「借地権価格 × 8%(更新料率)」

    文京区内・15坪/50平米モデルでの試算結果

    この計算式をあてはめると、現在の相場ベースで約225万円という数字が出てきました。 もちろん、20年後の地価が上昇していればこの金額も増えますし、逆に下がれば安くなります。しかし、「現時点での目安」として約225万円が必要になると把握しておくことは、資金計画において非常に重要です。

    225万円というコストをどう評価するか

    20年後に225万円。郊外の所有権物件に住んでいる感覚からすると、一見すると大きな出費に思えるかもしれません。しかし、40代・50代のパパとして家計を預かる身で冷静に分析してみると、別の側面が見えてきます。

    毎月の積み立てに直すと「約9,400円」

    225万円を20年間(240ヶ月)で準備すると考えると、月々の負担は約9,375円です。 これは、郊外の分譲マンションで支払う「管理費・修繕積立金」の増額分や、専用庭の維持費などと比較しても、決して突出して高い数字ではありません。むしろ、この程度の積み立てで都心の利便性を享受し続けられるのであれば、非常に現実的なランニングコストだと言えます。

    土地の固定資産税がかからないメリット

    忘れてはならないのが、借地権には「土地の固定資産税・都市計画税がかからない」という点です。 もし文京区で同じ広さの土地を所有権で持っていた場合、年間の固定資産税(土地分)は決して無視できない金額になります。20年間、その税金を払い続けるコストを積み上げれば、更新料の225万円は十分に賄える、あるいはそれ以上にお得になるケースも少なくありません。

    教育費のピークアウトと重なるタイミング

    僕の場合、20年後には子供たちも社会人になり、一番の重荷である教育費負担がなくなっています。 「子供が小さいうちは教育環境の良い都心に住み、教育費が終わったタイミングで住まいの更新料を払う」 このキャッシュフローの組み立ては、子育て世代のパパにとっては非常に合理的な戦略ではないかと考えています。

    数字が明確になれば「不安」は「準備」に変わる

    住み替えを検討していると、どうしても「借地権=自分のものにならない」「更新料=取られるお金」というネガティブなイメージが先行しがちです。

    しかし、歯科技工の仕事と同じで、正確な設計図(計算式)があれば、将来の仕上がりを予測することができます。 根拠のない不安に振り回されるのではなく、公表されている数字をもとに淡々とシミュレーションを行うこと。それが、納得感のある住み替えへの近道です。

    もし、今のあなたが「郊外の家を売って都内に住みたいけれど、将来のコストが不安」と感じているなら、まずは検討エリアの路線価をチェックし、この計算式に当てはめてみてください。

    「わからない」という霧が晴れれば、あとはその数字をどう準備するかという、至極前向きな議論に進めるはずです。

    まとめ

    20年後の更新料、約225万円。 これを「高い」と切り捨てるか、「計画的に準備可能なコスト」と捉えるか。その判断が、都心での暮らしを手に入れられるかどうかの分かれ道になります。

    僕は、この数字を把握した上で、文京区での暮らしを選びました。 通勤時間を大幅に短縮し、子供たちに最高の教育環境を与え、自分自身のマインドセットも変えることができた。その対価として考えれば、この更新料は十分に納得できるものです。

    大切なのは、感情ではなく数字で判断すること。 まずは、いまのご自宅がいくらで売れるのか、そして都内へ移った場合の維持費がどうなるのか。その資産の棚卸しから始めてみることをおすすめします。

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  • 【40代の生存戦略】家の価値が「上がる」か「下がる」かは重要じゃない。僕が査定を「心の精神安定剤」と呼ぶ本当の理由

    こんにちは。文京区在住の歯科技工士、文京ライフです。

    今回は、僕がまだ千葉県の流山おおたかの森に住んでいて、毎日満員電車に揺られていた頃の話をしようと思います。

    もし今、あなたが「仕事がしんどいけれど、家族とローンのために歯を食いしばって耐えている」という状況なら、この記事はきっとあなたのためのものです。

    僕は以前、自宅の査定をしたことで精神的に救われた経験があります。 こう言うと、「どうせ高く売れて儲かった自慢でしょ?」と思われるかもしれません。

    先に正直にお伝えしておくと、僕の場合は運良く購入時より高く評価が出ました。 でも、今日お話ししたいのは「儲かってよかった」という話ではありません。

    たとえ査定結果が購入時より下がっていたとしても、あるいはローン残高を割っていたとしても、それでもなお「査定は精神安定剤になる」と僕は確信しています。

    なぜ、家の値段を知ることが、40代の疲れた心に効くのか。 「良い結果」も「悪い結果」も含めて直視することが、なぜ僕たちの人生の主導権を取り戻すことになるのか。 歯科技工士という視点も交えつつ、僕の実体験をありのままにお話しします。

    40代、身体と心の限界ライン

    正直に告白しますが、40代に入ってからの仕事は、言葉にできないほど「しんどい」ものでした。

    僕は歯科技工士という仕事をしています。 20代、30代の頃は、技術を磨くことや新しい現場に挑戦することに必死でした。狭いラボの中で人間関係に悩み、休職を経験したこともあります。もともとチームプレーより一人で黙々と作業する方が好きな性格もあって、組織の軋轢には人一倍ストレスを感じてしまうのです。

    それでも、若いうちはなんとかなりました。 しかし、40代は違います。

    まず、身体が悲鳴を上げ始めます。 僕たちのような職人は、ミリ単位以下の精度で義歯や補綴物を調整します。一日中座りっぱなしで、手元の一点を見つめ続ける作業。ここ数年で一気に進んだ老眼と、もともとの近視が相まって、夕方には目の奥が焼き付くように痛みます。

    そこに追い討ちをかけるのが、つくばエクスプレスの満員電車でした。 「痛い、辛い、眠い」を抱えたまま、人混みに揉まれて都内の職場へ向かう毎日。ふとした瞬間に「定年まであと20年以上、この生活を続けるのか?」という絶望感が胸をよぎるのです。

    「お化け屋敷」の怖さは、見えないことにある

    当時の僕を一番追い詰めていたのは、身体的な辛さ以上に、「正体のわからない不安」でした。

    「仕事を辞めたらローンが払えなくなる」 「家を売っても借金が残るかもしれない」 「教育費が足りなくなるかもしれない」

    これらは全て、「かもしれない」という推測に過ぎません。 でも、人間というのは不思議なもので、実態がわからないものほど、勝手に脳内で恐怖を増幅させてしまうんですよね。暗闇の中でお化けにおびえる子供と同じです。

    この「漠然とした不安」こそが、僕たちパパ世代を縛り付ける一番の鎖です。 「とにかく今の会社にしがみつくしかない」と思い込ませ、思考を停止させてしまうのです。

    たとえ「マイナス」でも、知ることで武器になる

    そんな中、ふとしたきっかけで自宅の査定をしました。 結果として、僕の場合は「含み益」が出ることがわかり、それが「いざとなれば家を売って逃げられる」という心の余裕(精神安定剤)になりました。

    ですが、ここで想像してみてください。 もし、査定結果が「購入時より1000万円下がっています」という残酷なものだったら、どうなっていたでしょうか?

    僕は、それでも「やってよかった」と感じたはずです。

    なぜなら、「1000万円のマイナスがある」という「確定した事実」が手に入るからです。 漠然としたお化けが、具体的な数字という「対処すべき課題」に変わる瞬間です。

    もしマイナスだと分かれば:

    • 「あと5年は今の会社で頑張って、残債をここまで減らそう」という具体的な目標が立つ

    • 「住み替えは諦めて、今の家でリフォームを楽しむ方向に切り替えよう」と迷いが消える

    • 「副業をして不足分を補填しよう」とアクションが変わる

    つまり、結果がプラスでもマイナスでも、「現状(現在地)」を正確に把握することで、初めて僕たちは「次の打ち手」を考えられるようになるんです。

    悪いレントゲン写真を見る勇気

    これは僕の本業である歯の治療にも似ています。

    患者さんは、虫歯があるかもしれないと薄々気づいていても、怖くて歯医者に来ないことがあります。でも、見ないふりをしている間にも、病巣は静かに、確実に進行します。

    レントゲンを撮って、「かなり進行していますね」と告げられるのはショックです。怖いことです。 でも、その写真を見て初めて、「じゃあどう治療するか」「抜歯するか、温存するか」という対策が立てられるんです。

    家の資産価値もまったく同じです。 「下がっていたらショックだから見たくない」 その気持ちは痛いほどわかります。 でも、見ないふりをしている間も、あなたの中の「漠然とした不安」は消えません。むしろ、「もしもの時どうしよう」という恐怖は、年齢とともに大きくなっていきます。

    査定は「心の健康診断」

    今、このブログを読んでいるパパさんたちの中には、かつての僕のように、住宅ローンという足かせに怯えている人がいるかもしれません。

    そんな方にこそ、僕は強く伝えたいです。 結果が良くても悪くてもいいから、一度「自分の家の健康診断(査定)」を受けてみてください。

    もし価値が上がっていれば、それは最強の「お守り」になります。 もし価値が下がっていたとしても、それは「見えないお化け」を退治し、現実的な生存戦略を立てるための「地図」になります。

    一番怖いのは、自分の資産状況を知らないまま、ただ漠然と「逃げられない」と思い込んで、心をすり減らし続けることです。

    仕事も家庭も、40代は責任だらけです。 だからこそ、せめて一つくらい、自分の人生の手綱を握り直すためのアクションを起こしてみませんか? 「事実を知る」こと。それが、長く続くトンネルから抜け出すための、最初の、そして最大の勇気だと僕は思います。

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  • 【冷や汗実話】あやうく2700万円の大損!家の売却額を「自己判断」してはいけない理由

    こんにちは。文京区在住の歯科技工士、文京ライフです。

    今回は、僕たちが流山おおたかの森から文京区へ引っ越す際、もっとも肝を冷やした「お金」の話をしようと思います。 これから都内への住み替えを検討している方、特に「今の家、いくらで売れるんだろう?」とぼんやり考えている方に、僕の恥ずかしい失敗未遂を共有します。

    正直、これを書くのは少し恥ずかしいのですが、もしあの時、僕がとっさの嘘をついていなかったら……今頃、文京区での生活は破綻していたかもしれません。 それくらい、無知というのは恐ろしいものです。

    「家は中古品」という、真面目すぎる思い込み

    時計の針を少し戻します。 2021年、僕たちが長年住んだ流山おおたかの森の戸建てを売却しようと決めた時のことです。

    家を買ったのは2009年。当時は駅周辺もまだ開発途中で、のどかな風景が広がっていました。 価格は約4000万円。40坪の4LDKという、子育てには理想的な環境でした。

    それから約12年。 小学生の子供たちが走り回り、壁には傷がつき、外壁もうっすらと苔むしているような状態でした。「新築ピカピカ」だった我が家も、立派な「中古住宅」になっていました。

    さて、いざ売却査定を申し込もうとPCに向かった時、ある入力項目で手が止まりました。 『売却希望価格』 です。

    皆さんは、自分の家がいま幾らだと思いますか?

    当時の僕は、完全に「フリーマーケット感覚」でした。 4000万円で買ったものを、10年以上使い倒したわけです。洋服や車と同じで、当然価値は下がっているものだと思い込んでいました。 むしろ、買った時と同じ値段で売ろうなんて図々しい、とすら思っていたんです。

    「うーん、4000万で買って、12年住んだから……減価償却してこれくらいかな」

    僕が入力フォームに打ち込んだ数字は、「2800万円」でした。

    これなら、すぐに買い手がつくだろう。そんな軽い気持ちでした。

    不動産屋の沈黙と、起死回生の「嘘」

    一括査定サイトに登録してすぐ、数社の不動産会社から連絡が来ました。 そのうちの一社と電話で話していた時のことです。

    担当者の方と話していると、受話器の向こうから微妙な空気を感じました。 言葉には出されませんでしたが、「え? 2800万でいいんですか?」というような、驚きと戸惑いが入り混じったような気配です。

    (あれ? なにかおかしいぞ?)

    その瞬間、僕の脳内で警報が鳴りました。 もしかして、安すぎたのか? おおたかの森の人気が上がっているとは聞いていたけれど、まさか……。

    焦った僕は、次の瞬間、とんでもない嘘をつきました。

    「あ、すみません! さっきの希望額、入力間違いです。本当は『6000万円』です」

    2800万円と入力しておきながら、倍以上の6000万円だと訂正したのです。心臓はバクバクでした。 「は? 何言ってるんですかこの素人は」と鼻で笑われるかもしれない。そう思って身構えました。

    しかし、電話口の担当者の反応は意外なものでした。

    「あ、6000万円ですね。なるほど、そのあたりですよね。承知しました」

    ……え? 通用した? そのあたり、ってことは、6000万円でも「あり得る」金額なの?

    電話を切った後、僕は冷や汗が止まりませんでした。

    「2700万円」をドブに捨てるところだった

    結果をお伝えします。 最終的に、僕たちの家は5500万円で売却できました。

    もし、僕があのまま「2800万円で売りたいです」と言い続けていたらどうなっていたでしょうか。 おそらく、親切な不動産屋さんなら止めてくれたかもしれません。 でも、もしノルマに追われている営業マンや、安く買い叩いて転売しようとする業者に当たっていたら?

    「お客様の希望通り、2800万円ですぐに買い手がつきそうですよ!」 なんて言われて、トントン拍子に話が進んでいたかもしれません。

    5500万円引く2800万円。 その差額は、2700万円です。

    2700万円ですよ? 子供二人の大学までの学費が賄える金額です。 あるいは、老後の資金として十分すぎる金額です。 僕のような一般的なサラリーマン家庭にとって、一生かけて貯めるような大金です。

    それを、単なる「思い込み」と「リサーチ不足」で失うところだったのです。 そう考えると、今でもゾッとします。

    家を「古着」と同じ感覚で売ってはいけない

    なぜこんなミスを犯しかけたのか。 それは、僕の中に「家は消耗品」という意識が強すぎたからです。

    自分の住んでいる家は、生活感に溢れています。 フローリングの傷、クロスの剥がれ、水回りの使用感。 毎日見ているからこそ、「こんなにボロいのに高く売れるわけがない」と卑下してしまうのです。

    でも、不動産市場は違います。 特に「流山おおたかの森」のような人気エリアでは、建物の古さ以上に「土地の価値」や「エリアのブランド力」が価格を押し上げます。 僕たちが住んでいた12年の間に、街の価値は僕の想像を遥かに超えて上昇していたのです。

    (※僕たちがこの街を離れた理由については、こちらの記事で詳しく書いています)

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    これから売却を考えるパパさんへ

    都内への住み替えを検討しているけれど、資金面で不安を感じているパパさん。 もしかしたら、あなたがいま住んでいるその家は、あなたが思っている以上の「資産」かもしれません。

    僕からのアドバイスは3つです。

    1. 自分の感覚で値付けをしない 「これくらいかな」という謙虚さは、不動産売却においては命取りです。

    2. 事前に周辺相場をリサーチする 今はSUUMOやHOME’Sなどのサイトで、近隣の売り出し価格がすぐに見られます。同じような築年数、広さの家がいくらで出ているか、必ずチェックしてください。AI査定などのツールを使うのも有効です。

    3. 「査定=売却」ではないと知る 査定に出したからといって、すぐに売らなければならないわけではありません。まずは「自分の資産価値を知る」ために、プロの目で見てもらうことが大切です。

    僕の場合、売却益が出たおかげで、無理のないローン設計ができました。 もし2800万円で売っていたら、今の文京区ライフは間違いなく実現していません。

    家の売却は、多くの人にとって一生に一度あるかないかの大イベントです。 だからこそ、無知なまま戦場に出ないでください。 「資産価値」という武器を正しく把握して、理想の住み替えを実現してくださいね。

    僕のような冷や汗を、皆さんがかかなくて済むことを祈っています。

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  • 【土地の正解】なぜ「15坪」が最強なのか? 資産価値を維持しやすく、売りやすい「都内黄金比」の話

    こんにちは。文京区在住の歯科技工士、文京ライフです。

    都内への住み替えを検討する際、どうしても引っかかるのが「土地の狭さ」ではないでしょうか。 流山おおたかの森のような郊外なら、40坪、50坪といった広々とした土地が当たり前。それに比べて、都内、特に文京区などの人気エリアで売りに出ているのは、15坪や20坪といった、いわゆる「狭小地」ばかりです。

    「こんな猫の額ほどの土地、本当に価値があるの?」 「将来売るときに、買い叩かれるんじゃないか?」

    そんな不安を感じるのも無理はありません。僕も以前は「土地は広ければ広いほど偉い」と信じ込んでいましたから。

    しかし、実際に文京区で15坪の土地を購入し、その資産性について不動産関係者や銀行担当者と話をしていく中で、ある一つの真実にたどり着きました。 それは、都心においては「15坪〜20坪」こそが、最も資産価値を維持しやすく、売りやすい「黄金比」であるという逆説的な事実です。

    今回は、なぜ狭い土地が「最強の資産防衛」になるのか。僕が実感している「流動性(売りやすさ)」という観点から、そのロジックをお話ししたいと思います。

    「大は小を兼ねる」が通用しない都内の土地事情

    まず、郊外と都心では「土地の評価ルール」が根本的に違うことを理解する必要があります。

    郊外では、確かに「大は小を兼ねる」が成立します。広い土地があれば、広い庭が作れるし、駐車場も3台分確保できる。そして、土地単価がそこまで高くないので、40坪でも60坪でも、一般的なサラリーマン家庭の手が届く価格帯(4000万〜6000万円程度)に収まります。

    しかし、都心(特に山手線内側やその周辺エリア)では、この常識が通用しません。 理由はシンプルで、「土地の単価が高すぎるから」です。

    例えば、文京区の坪単価が300万円〜400万円だとします。 もしここで、郊外と同じ感覚で「40坪」の土地を買おうとするとどうなるか。

    • 土地代だけで:40坪 × 350万円 = 1億4000万円

    これに建物の建築費(3000万円〜)を乗せると、総額で1億7000万円〜2億円近い金額になります。

    この金額、普通の会社員に買えるでしょうか? 間違いなく無理です。買えるのは、経営者や開業医、一部の超富裕層に限られます。

    つまり、都心で広い土地を持つということは、「将来売却する時のターゲット(買い手)が極端に少なくなる」というリスクを抱え込むことになるのです。 「いい土地だけど、高すぎて誰も買えない」。これは、資産としての流動性が著しく低い状態と言えます。

    15坪〜20坪は、サラリーマンが買える「最後の砦」

    一方で、僕が購入したような「15坪」前後の土地ならどうでしょうか。 同じ坪単価350万円で計算してみます。

    • 土地代:15坪 × 350万円 = 5250万円

    これに3階建ての建築費(2500万円前後)を足しても、総額で7000万円台後半です。

    決して安い金額ではありません。しかし、今の大手企業の共働き夫婦(パワーカップル)や、ある程度勤続年数を重ねた40代の会社員であれば、ペアローンなどを駆使して「なんとか手が届く」ギリギリのラインなのです。

    不動産市場において、この「一般層が頑張れば買える価格帯」というのは、最も取引が活発なボリュームゾーンと呼ばれます。 買い手の母数が圧倒的に多い。だからこそ、売りに出せばすぐに反応があるし、価格も安定しやすい。

    都心における「15坪〜20坪」というサイズは、狭くてかわいそうな土地ではなく、「最も多くの人が欲しがる、換金性の高い金融商品のようなサイズ感なのです。

    「売りやすさ(流動性)」こそが最大のリスクヘッジ

    僕がここまで「売りやすさ」にこだわるのは、流山おおたかの森の自宅を売却した時の経験が大きいです。

    当時、僕の家は「40坪・駅徒歩15分・4000万円台(購入時)」というスペックでした。 売りに出した際、多くのファミリー層から問い合わせがあり、結果として購入時よりも高い値段で、しかもスムーズに売却することができました。

    この時痛感したのは、「需要がある価格帯の中にいること」の強さです。 もしあの家が、こだわりすぎて1億円の豪邸だったら、あんなにスムーズには売れなかったでしょう。

    人生何があるかわかりません。 親の介護で実家に帰るかもしれない。転勤になるかもしれない。あるいは、経済状況が変わって家を手放さざるを得なくなるかもしれない。

    そんな時、「売りに出せば、数ヶ月以内に確実に現金化できる」という事実は、何よりの精神安定剤になります。 逆に、「価値はあるはずなんだけど、高すぎて買い手がつかない(現金化できない)」という状態は、資産を持っているようでいて、実は身動きが取れない不自由な状態です。

    15坪の狭小住宅は、住むには多少の工夫が必要ですが、「いざという時にサッと売って逃げられる」という点において、最強のリスクヘッジ機能を備えているのです。

    資産価値を維持するために「立地」に全振りする

    「でも、15坪じゃウサギ小屋だよ…」 そう思う気持ちもわかります。僕も最初はそうでした。

    しかし、ここで発想を転換しました。 「土地の広さを諦める代わりに、立地(エリア)には一切妥協しない」という戦略です。

    • 広くて駅から遠い(バス便)の土地

    • 狭くても駅近(徒歩10分以内)の土地

    10年後、20年後に価値が残るのは、間違いなく後者です。 特にこれからの日本は人口が減り、街がコンパクト化していきます。「駅に近い」「利便性が高い」という条件の重要度は、ますます高まっていくでしょう。

    15坪でも、文京区のような人気エリアで、駅から近ければ、土地の価値は落ちにくい。 建物は古くなれば価値がゼロになりますが、土地の価値は(市況にもよりますが)残ります。

    僕たちが流山の家を売って得た利益を、全額頭金に入れず、あえてフルローンを組んでまで手元の現金を残したのも、この「資産としての家の価値」を信じているからです。

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    「15坪の土地」を買うということは、単に狭い家に住むということではありません。 「都心の一等地に、換金性の高いコンパクトな資産を持つ」という投資的な意味合いが強いのです。

    まとめ:狭さは「妥協」ではなく「賢い戦略」

    都内で家を探し始めると、その価格と狭さに絶望する瞬間が必ずあります。 「こんな狭い土地に、一生のローンを払うのか…」と。

    でも、少し視点を変えてみてください。 その「15坪」は、あなたをその場所に縛り付ける鎖ではありません。むしろ、将来何かあった時に、あなたを助けてくれる「身軽で優秀な資産」なのです。

    • 億越えにならない、現実的な価格設定

    • サラリーマン層が買いやすいボリュームゾーン

    • 駅近を選べば価値が落ちにくい

    これらを満たす「15坪〜20坪」の土地は、都心で生き抜くための黄金比と言っても過言ではありません。

    「狭いからダメだ」と切り捨てる前に、「このサイズだからこそ、資産価値が守られるんだ」と考えてみてください。 そうすれば、狭小住宅での暮らしも、案外悪くない「賢い選択」に思えてきませんか?

    もちろん、実際に今の家がいくらで売れるかを知ることも、この戦略の第一歩です。自分の「現在地」を知ることで、どれくらいの「黄金比」の土地が狙えるかも見えてきますから。

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  • 【実録】文京区で戸建てを買う諸経費はいくら?借入7,000万円で収めるリアルな資金計画を公開

    こんにちは。文京区在住の歯科技工士、文京ライフです。 

    2021年の春、僕は約12年住み慣れた千葉県の「流山おおたかの森」を離れ、家族で東京都文京区へ引っ越してきました。 当時は、40坪・4LDKという広々とした郊外の一戸建てから、都内の15坪というコンパクトな住まいへの転換。 多くの決断が必要でしたが、中でも最も「生々しく」、そして検討に時間を割いたのが資金計画でした。

    「都内で家を買う」と口で言うのは簡単ですが、いざ実行に移そうとすると、物件価格以外にかかる多額の諸経費や、都心特有の「借地権」という権利関係など、郊外での家探しでは直面しなかったリアルな壁がいくつも立ちはだかります。

    今日は、僕が文京区で一戸建てを購入した際の総額7,000万円の資金計画表をすべて公開します。 借地権ならではの「地代」や、あえてフルローンを選んだ理由など、僕が実際に経験し、悩み抜いて出した「住み替えの正解」を詳しく綴ります。

    【資金公開】物件価格以外に「450万円」が動く衝撃

    都内への住み替えを検討しているパパさんたちにまずお伝えしたいのは、「物件価格=必要な資金」ではないということです。 仲介手数料や住宅ローンの事務手数料、登記費用など、いわゆる「諸経費」だけで、都内では数百万円単位のお金が飛んでいきます。

    僕が文京区での新生活をスタートさせるために組んだ、借入総額7,000万円の内訳がこちらです。

    項目 金額(概算) 備考
    物件価格 65,470,000円 文京区での借地権・新築戸建ての現実的な価格
    仲介手数料 約2,226,000円 物件価格の3%+6万円+消費税
    ローン事務手数料 1,540,000円 借入額の2.2%(メガバンク標準)
    登記費用・登録免許税 約400,000円 建物保存登記・抵当権設定費用
    固定資産税・都市計画税精算金 約100,000円 建物部分のみ(引渡日からの日割り)
    火災・地震保険料(一括) 約264,000円 構造や期間による概算
    合計(借入総額) 70,000,000円 諸経費を含めたフルローン決済

    この表を見てわかる通り、物件そのものに支払うお金とは別に、約450万円もの諸経費が発生しています。 特に仲介手数料の220万円超という数字は、流山でおおたかの森の家を買った時とは比べ物にならない重みを感じました。 「これだけで子供の私立中学の学費が払えるな……」という雑念を、当時は必死で振り払ったのを覚えています。

    文京区で「借地権」を選ぶという戦略

    「文京区で戸建て」と聞くと、1億円を優に超えるイメージがあるかもしれません。 実際、土地の「所有権」にこだわると、20坪程度の更地でも1億円以上の値がつくのがこのエリアの常識です。

    そこで僕がたどり着いたのが、「借地権(しゃくちけん)」という選択肢でした。

    借地権ならではの「地代」と「税金」の仕組み

    借地権は、建物は自分の所有物として購入しますが、土地は地主さんから借りる形態です。 これにより、土地の購入代金がかからない分、物件価格を所有権の6割〜7割程度に抑えることが可能になります。

    しかし、単に「安い」だけではありません。ランニングコストにも大きな違いがあります。

    • 土地の固定資産税・都市計画税が「ゼロ」: 土地の所有者はあくまで地主さんのため、毎年かかる土地の税負担はありません。 建物部分の固定資産税のみで済むため、保有コストを抑えられます。

    • 毎月の「地代」が発生する: 税金がかからない代わりに、土地の使用料として毎月「地代」を支払います。

    • 「車の手放し」で地代を相殺: 僕の場合、都内に越してくるタイミングで車を手放しました。 車の維持費(ローン、駐車場代、保険など)で浮いた月々約5万円が、そのままこの地代やローン増額分の支払いに充てられる計算です。

    「土地が自分のものでない」ことに抵抗を感じるパパも多いかもしれませんが、都心に現実的な予算で住み、かつ資産価値を維持するには非常に合理的な仕組みだと、実際に住んでみて確信しています。

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    売却益2000万をあえて温存する「フルローン戦略」

    今回の住み替えにおいて、最も「臆病」でありながら「賢明」だった自負しているのが、7,000万円というフルローンの組み方です。

    流山おおたかの森の自宅は、運良く5,500万円で売却できました。 購入時より1,500万円のプラスになり、ローン残債を完済しても手元には2,000万円を超える現金が残りました。

    通常なら、これを新居の頭金に入れて借入を減らします。しかし、僕はあえて1円も頭金に入れず、フルローンを組みました

    なぜ「現金」を減らしてはいけないのか

    理由はシンプルで、「現金は最強の保険である」と考えたからです。

    1. 教育費の「聖域」を守る: 文京区は「3S1K」と呼ばれるブランド公立小学校が集まり、中学受験率が極めて高いエリアです。 長男が私立中学へ進むことを考えると、学費や塾代として2,000万円のキャッシュが口座にあることは、何物にも代えがたい精神安定剤になります。

    2. 団体信用生命保険(団信)の活用: 住宅ローンをあえて大きく借りることは、僕という大黒柱に万が一のことがあった際の「生命保険」になります。 もし僕が死ねばローンは消え、家族には文京区の家と2,000万円の現金が丸々残ります。

    3. 金利差を利用した資産運用: 現在の住宅ローンは超低金利です。 1%以下の金利で借りたお金を、新NISAなどで全世界株式(オルカン)などの投資に回せば、長期的には金利以上のリターンが期待できます。

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    資金計画の陰に潜む「見えないコスト」の存在

    最後に、資金計画表には現れない、けれど必ず発生する予備費についても触れておきます。 これを無視すると、せっかくの都内ライフの出だしが苦しくなります。

    • 引越しの「都内特別ルール」: 流山から文京区への引越しでは、道が狭いことから「ピストン輸送(2トントラックへの積み替え)」や、階段から荷物が入らないための「大窓からの吊り上げ」が必要になりました。 これだけで当初の見積もりから数万円の追加費用が発生しました。

    • 家電の買い替え(サイズ問題): 15坪の狭小住宅には、郊外で使っていた大型ドラム式洗濯機が入らないことがあります。 我が家も浴室乾燥機をフル活用する生活へとシフトするための買い替えが発生しました。

    • 税金の「還付」を忘れない: 一方で、今回のように利益が出た売却では、「3,000万円の特別控除」という特例を使えば、売却益への所得税をゼロにできます。 これを確定申告で正しく申請することで、数百万単位の納税を免れることができました。

    まとめ:住み替えは「理想」を「数字」に落とし込む作業

    「都内で家を買う」というハードルは高く感じるかもしれません。でも、一つ一つの項目を冷静に洗い出し、借地権のような制度や、低金利を活かしたフルローン戦略を組み合わせれば、僕のような一般的なパパでも、文京区での生活は十分に手が届くものです。

    一番怖いのは、自分の家の資産価値を知らないまま「無理だ」と思い込んでしまうこと

    まずは今の家がいくらで売れるかを査定し、自分たちの「現在地」を知ることから始めてみてください。それが、僕と同じように「後悔のない住み替え」を実現するための第一歩になるはずです。

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  • 【文京区住み替え】マンションか戸建てか?僕が1.5億円を諦め「7,000万円の借地権」を選んだ理由

    こんにちは。文京区在住の歯科技工士、文京ライフです。

    今回は、僕が千葉県の流山おおたかの森から都内(文京区)へ住み替える際に直面した、「マンションか戸建てか」という究極の選択についてお話しします。

    文京区の物件価格を知り、「都内で家を持つなんて無理だ……」と一度は絶望した僕が、最終的にどのようにして7,000万円台の新築戸建て(借地権)という答えに辿り着いたのか。その戦略的なプロセスが、同じように住み替えを検討されているパパさんのヒントになれば嬉しいです。

    「文京区×マンション」の現実と、僕たちが抱く漠然とした不安

    住み替えを検討し始めたとき、まずは利便性の高い「マンション」を思い浮かべるのではないでしょうか。

    文京区は「教育の街」として非常に人気が高く、特にファミリー向けのマンションは常に品薄状態です。僕も最初は市場を覗いてみましたが、そこには厳しい現実がありました。

    • 1.5億円という「普通」の壁: 家族4人で暮らせる70㎡程度の新築マンションは、今や1.5億円以上が当たり前。
    • 築古でも下がらない相場: 築40年、50年のリノベ物件でも、8,000万円から。

    「マンションの方が管理も楽だし、資産価値も落ちにくい」 そんな一般論は耳にしますが、一方で「本当にその高額なローンを背負って、心穏やかに暮らせるだろうか?」という不安も拭えませんでした。

    マンション派のパパが実は気にしていること

    • 終わりのない管理費・修繕積立金 ローン以外に毎月数万円。将来の値上がりも怖い。
    • 音のストレス: 下の階の方への配慮で、子供に「静かにして!」と怒鳴り続ける生活。
    • 共有スペースの煩わしさ: エレベーター待ちや、大規模マンションならではの管理組合の付き合い。

    僕はこれらの要因を天秤にかけ、「やっぱり、僕たち家族には一戸建てが合っている」という結論に至りました。

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    迷走の末に見つけた「借地権」という第3の道

    戸建てに絞ったものの、文京区の「所有権(普通の土地)」は高嶺の花でした。僕の家探しのルートは、まさに迷走の歴史です。

    1. 所有権の戸建て: 1億円を優に超え、即座に断念。
    2. 再建築不可物件: 相場より安いものの、ローンの通りにくさや将来の建て替えができないリスクに踏み切れず。

    そんな中で浮上したのが「借地権」でした。最初は「土地が自分のものでない」ことに抵抗がありましたが、実はこれこそが「都心に賢く住むためのハック」だったのです。

    【徹底比較】借地権のメリットとデメリット

    ここで、僕が納得するまでに整理した借地権のリアルをまとめます。

    項目

    借地権のリアル(僕の捉え方)

    最大のメリット

    物件価格が所有権の6〜7割。文京区で新築を7,000万円台で買える唯一の方法。

    税制・維持費

    土地の固定資産税・都市計画税がゼロ。その代わり「地代」を払うが、トータルでは抑えられるケースも多い。

    心理的メリット

    土地代を抑えた分、建物や教育費、FIREへの投資にお金を回せる

    懸念点(デメリット)

    毎月の地代。住宅ローンの取り扱い金融機関が限られる(けど、ちゃんと選べば通る)。

    将来のこと

    売却時に地主の承諾が必要。ただ、文京区のような好立地なら買い手は見つかりやすい。

    「狭小」を受け入れ、「時間」と「環境」を最大化する

    もちろん、7,000万円台の新築戸建てには「狭小住宅」という側面もあります。広い庭はありませんし、隣家との距離も近いです。

    しかし、僕たち家族が求めていたのは「家の広さ」ではなく「生活の質」でした。

    • 通勤時間の短縮: 往復3時間の通勤疲弊をゼロにし、子供との時間を増やす。
    • 教育環境の確保: 塾や学校へのアクセスを最優先し、子供の可能性を広げる。
    • 独立した居住空間: 狭くても3階建てなら、マンションのように「音」に神経質になりすぎる必要はありません。

    「所有権の広さ」にこだわって郊外に留まるよりも、「借地権の合理性」を取って都心での時間を楽しむ。これが僕たち40代パパにとっての、今の正解だと感じています。

    まとめ:まずは「理想」と「現実」の差を知ることから

    都内への住み替えは、確かにハードルが高いです。でも、マンションという選択肢だけでなく、「借地権の戸建て」という視点を持つだけで、急に現実味を帯びてくるはずです。

    もしあなたが今、住み替えたいけれど踏ん切りがつかない……と悩んでいるなら、まずは「今の家がいくらで売れて、自分の予算がいくらになるのか」をゆるく把握することから始めてみてください。

    「これなら、都内に行けるかも」

    その確信が得られれば、僕がそうだったように、家探しは一気に楽しくなります。

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  • 【15坪!狭小住宅の現実】40坪から半分以下に住み替えてわかった「家族の距離」と「意外な快適さ」

    こんにちは。文京区在住の歯科技工士、文京ライフです。

    流山おおたかの森から文京区へ引っ越して早3年。 以前の記事でも触れましたが、我が家はこの住み替えで、家の広さが40坪から15坪へ、半分以下になりました。

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    いわゆる「都内のペンシルハウス」です。

    引っ越し前、僕が一番恐れていたのは、やはり物理的な「狭さ」でした。 「老後、3階までの階段はきつくないか?」 「トイレが1つ減って渋滞は起きないか?」 「洗濯物はどこに干せばいいんだ?」

    スペックダウンに対する不安は尽きませんでした。 でも結論から言うと、その心配は9割が杞憂でした。むしろ、今のこのコンパクトなサイズ感が、僕たち家族には「ジャストフィット」だったんです。

    今日は、実際に3年間住んでみてわかった「15坪のリアル」を、良い面も悪い面も含めて正直にお話しします。

    現地で怯えた「階段」と「トイレ」問題

    まず、3階建て特有の「階段」について。 内見の時は「毎日これを上り下りするのか…」と怯みましたが、住んでみると傾斜は以前の2階建ての家と変わりません。買い物荷物を持って上がるのも、40代の今のところは全く苦にならず、むしろ日々の良い運動になっています。

    次に「トイレ」。 流山の家には2つありましたが、今は1つです。4人家族(僕、妻、息子2人)で朝のラッシュ時はどうなるかとヒヤヒヤしていましたが、不思議と「トイレ待ち」のトラブルは一度も起きていません。 むしろ掃除する場所が減って、家事の負担が減ったことの方がメリットとして大きかったです。

    お風呂も半分サイズ。でも息子たちが言った「意外な一言」

    お風呂のサイズも大幅にダウンしました。 息子2人はサッカーをやっていて体も大きくなってきたので、さすがに狭いかな…と心配していました。

    ところがある日、息子たちと話していると意外な感想が返ってきました。

    「狭いほうが、なんか包まれている感じで安心する」

    これには驚きました。 大人はつい「広い=豊か」と考えがちですが、子供にとっては(あるいは人間にとっては)、無駄に広い空間よりも、手の届く範囲に壁がある空間の方が落ち着くのかもしれません。 「立って半畳、寝て一畳」とはよく言ったものです。

    【ここが一番の悩み】ドラム式が入らない!狭小住宅の洗濯サバイバル

    もちろん、全てが順風満帆だったわけではありません。一番頭を悩ませたのが「洗濯事情」です。

    引っ越しを機に、憧れのガス衣類乾燥機「乾太くん」を導入しようと意気込んでいました。しかし、業者さんに来てもらったところ、設置幅が足りず「設置NG」の判定。 さらに、洗濯機置き場のスペース的に、それまで使っていた大型のドラム式洗濯機も入らないことが判明しました。

    これは結構ショックでしたね…。

    そこで我が家が出した結論は、原点回帰です。 洗濯機はスペースに合わせて、洗浄力を重視した「縦型洗濯機」に買い替えました。

    そして乾燥問題はどうしたかというと、浴室に付いている「ガス式浴室乾燥機」をフル活用することにしました。 これが意外とパワーがあり、量が少なければ1時間ちょっと、多くても2時間程度でガッツリ乾きます。

    • 雨の日・急ぎの日: 浴室乾燥機
    • 晴れた日: 3階ベランダ(物干し竿を拡張して干せる量を倍増させました)

    この使い分けで、部活汚れの激しい息子たちの洗濯物も問題なく回せています。「最新家電が入らないなら、あるもので工夫する」。これも狭小住宅を楽しむコツかもしれません。

    広さを捨てて手に入れた「家族の密着感」

    物理的には狭くなりましたが、それ以上に得られた大きなメリットがあります。 それは「家族の気配」です。

    以前の40坪の家は(今を思えば)広すぎて、子供たちが自分の部屋に籠もると、どこで何をしているのか全く分かりませんでした。いわゆる「家族離れ」が起きやすい環境だったと思います。

    今の家は、3階建てとはいえコンパクトなので、どこにいても家族の気配を感じます。 決して音がうるさいわけではありません(最近の住宅の遮音性は優秀です)。でも、なんとなく「あ、今起きたな」「リビングにいるな」というのが肌感覚でわかるんです。

    思春期の子供がいる今だからこそ、この「強制的な近さ」が、自然なコミュニケーションを生んでくれていると感じます。

    まとめ:広さはスペック、距離感は価値

    「大は小を兼ねる」と言いますが、住まいに関しては「身の丈に合う」が最強だと実感しています。

    僕たちは物理的なスペック(広さ)を手放しましたが、その代わりに都心の利便性と、家族の精神的な繋がりを手に入れることができました。 住み替えを検討しているけれど「家が狭くなるのが怖い」と感じているお父さん。 案外、住んでみるとその「狭さ」が「居心地の良さ」に変わるかもしれませんよ。

     

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  • 【家の売却】流山の家が購入時より1500万円高く売れた!内見者を納得させる「下準備」の極意

    こんにちは。文京区在住の歯科技工士、文京ライフです。

    子供の教育環境を考え、長年住み慣れた流山おおたかの森から文京区への住み替えを決断し、現在は文京区の一戸建てで暮らしています。

    「都内へ引っ越したいけれど、今の持ち家がいくらで売れるかわからない」 「売却の手続きが面倒で、なかなか一歩踏み出せない」

    同年代のパパ友と話していると、そんな声をよく耳にします。かつては僕もそうでした。 特に30代後半から50代の子育て世代にとって、家の売却は人生最大級のプロジェクト。ローン残債のことや、これからの教育費を考えると、少しでも高く売りたいと思うのは当然ですよね。

    結論から言います。 僕は、流山おおたかの森で購入した4000万円の家を、5500万円で売却することに成功しました。 購入時より1500万円のプラスです。

    「それは相場が上がっていたからでしょ?」と思われるかもしれません。もちろん、市況の良さもありました。しかし、近隣の類似物件と比較しても、明らかに高値での成約でした。不動産仲介の担当者さんからも「ここまで準備する売主さんは初めてです」と驚かれたほどです。

    この成功の鍵は、運ではなく内見に来る方を納得させるための徹底的な「下準備」にありました。

    今日は、僕が実践した「家を高く売るための具体的な戦略」を、包み隠さずお話しします。これから住み替えを検討している方の、背中を押すきっかけになれば嬉しいです。

    箱(建物)ではなく「安心と未来」を売る意識

    家を売る時、多くの人は「建物そのもの」を見せようとします。もちろん、部屋の広さや設備は重要です。しかし、買い手が本当に求めているのは何でしょうか?

    それは、「この家で、家族とどんな幸せな生活が送れるか」というイメージと、「この家を買っても大丈夫だ」という安心感です。

    僕たち売主ができる最大の付加価値提供は、そこに住んでいたからこそ分かるリアルな情報と、建物を大切に管理してきたという証拠(エビデンス)を提示すること。これが、数百万、数千万の差を生むと僕は確信しています。

    ステップ1:家の「カルテ」で信用度を高める

    まず最初に取り組んだのは、書類関係の徹底的な整理です。これは家の「履歴書」や「カルテ」を作るような作業です。

    必須書類と「埋蔵資料」の発掘

    査定や売却活動において、不動産の売買契約書や重要事項説明書は必須です。これらは、敷地の坪数や建物の構造などが記載された基本データです。押入れの奥に眠っているこれらを引っ張り出すのは基本中の基本。

    しかし、僕が重要視したのはその先です。

    修繕履歴のエビデンス

    長く住んでいれば、どこかしら不具合が出たり、定期点検を受けたりしているはずです。僕はこれらをすべて「見える化」しました。

    • いつ、どこを点検したか(3年、5年、10年点検など)

    • 具体的な修繕箇所(給湯器の交換、屋根の点検、雨漏り対応など)

    • その証拠書類(見積書、領収書、保証書、修繕時の写真)

    これらを時系列に整理し、ファイリングしました。 口頭で「屋根は直しましたよ」と言うのと、日付入りの工事完了報告書を見せるのとでは、信用度が天と地ほど違います。

    さらに、地盤調査データやハザードマップに関する情報もセットにしました。 「書類がこれだけきっちり整理されている=この家は売主に大事に管理されてきた」 という無言のアピールになります。これが買い手の不安を払拭し、資産価値の底上げに繋がるのです。

    ステップ2:独自作成の「住み心地レポート」

    次に力を入れたのが、僕オリジナルの「住み心地レポート」の作成です。これは不動産屋さんが作る販売図面(マイソク)には載らない、「住んでいる人しか知らない生の情報」をまとめたものです。

    メリットもデメリットも正直に

    周辺環境について、良い点だけでなく、気になりそうな点も正直に書きました。

    • ご近所情報: どんな人が住んでいるか(同世代のファミリーが多い、古くからの住民がいるなど)。ご近所トラブルがないことは大きな安心材料です。

    • 教育環境: 通学路の安全性や、学区内の小中学校の雰囲気、評判。

    • 生活利便性: スーパーまでの実際の徒歩分数(大人の足で〇分、子供と一緒だと〇分)、混雑する時間帯など。

    • 日当たりと音: 朝日の入り方や、近隣のペットの鳴き声の有無など。

    例えば、「隣の家のワンちゃんがたまに吠えますが、夜は静かです」といった情報は、隠して売るよりも事前に伝えた方が誠実さが伝わり、信頼獲得に繋がります。

    徹底的な清掃(クリーニング)

    レポートで未来をイメージしてもらうための前提として、現物が綺麗であることは必須です。 内見前、そしてSUUMOなどのポータルサイトに掲載する写真を撮る前には、徹底的に掃除しました。

    特にこだわったのは外観です。家の顔ですからね。 高圧洗浄機のケルヒャーを使い、駐車場や玄関アプローチの砂埃、コケを一掃。庭やベランダの雑草も抜き、伸び放題だった芝も手入れしました。 「中古だから仕方ない」ではなく、「中古だけど、まるで新築のように手入れされている」を目指しました。

    ステップ3:内見当日のプレゼンテーション

    準備した資料は、内見当日に最大の効果を発揮します。

    内見が一通り終わり、リビングで一息ついたタイミング。ここで、先ほど作成した「家のカルテ」と「住み心地レポート」、そして近隣のおすすめスポットなどをまとめたファイルを、内見者にお渡ししました。

    「これ、私たちが住んで感じたことや、家の管理履歴をまとめたものです。よかったら参考にしてください」

    反応は劇的でした。「ここまでしてくれる売主さんは初めてです!」「すごく安心できます」と、その場で顔色が明るくなるのが分かりました。

    家族会議で効率的に準備

    「そんな資料を作る時間なんてないよ」と思われるかもしれません。 でも、これらは全て僕たちの頭の中にある情報です。週末に家族会議を開き、「ここのスーパー便利だよね」「あの公園はよかったよね」とアイデアを出し合えば、意外とすぐにまとまります。 最近なら、箇条書きにしたメモを生成AI(ChatGPTなど)に投げれば、見やすい文章に整えてくれます。僕もITツールをフル活用して、パンフレットのような見栄えの良い資料を作りました。

    まとめ:手間は「資産」に変わる

    結果として、僕の家は相場よりもかなり高い5500万円で売却できました。 さらに、買い手の方から「建物も素晴らしいですが、何より売主さんの誠実な対応に惹かれました。安心して購入できます」という言葉をいただきました。

    人は単に「箱」を買うのではありません。その先にある「安心」と「生活」を買っているのです。

    面倒に思える資料整理や掃除、レポート作成。これらをやるだけで数百万、場合によっては1000万円以上の差がつく可能性があります。 サラリーマンが給料を月数万円上げるのは大変ですが、家の売却で数百万円高く売ることは、努力と工夫次第で十分に可能です。

    都内への住み替えを検討しているけれど、資金計画に不安があるというパパさん。まずは今の家の価値を正しく把握し、それを最大限に高めるための準備から始めてみませんか? そのひと手間が、理想の都内ライフへの特急券になるかもしれません。

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  • 【文京区の休日】早朝散歩で整える。都心に住むからこそ味わえる「時間」の贅沢

    こんにちは。文京区在住の歯科技工士、文京ライフです。

    突然ですが、皆さん、休日の朝、何時に起きていますか?

    僕は流山おおたかの森に住んでいた頃、休日はお昼近くまで寝ているか、あるいは家族サービスのために朝から戦闘モードで準備をしているかのどちらかでした。平日の通勤と激務で溜まった疲れを「寝溜め」で解消するか、義務感で体を動かすか。そこに「自分のための時間」はほとんどありませんでした。

    でも、文京区に住み替えてから、僕の休日は劇的に変わりました。 まだ妻も子供も寝静まっている早朝6時、一人でふらりと家を出て、近所の寺社仏閣を散歩する。 これが、今の僕にとって最高に贅沢なリセット時間になっています。

    今日は、都心・文京区に住むからこそ手に入る「静寂」と「時間の贅沢」について、僕の実体験をお話しします。もし今、郊外での生活に少し息苦しさを感じているパパがいたら、ぜひ読んでみてください。

    郊外に住んでいた頃の「休日の焦燥感」

    正直に告白すると、郊外のニュータウンに住んでいた頃、僕は楽しみなはずの休日に、少しだけ「しんどさ」を感じてしまうことがありました。

    もちろん、街は綺麗だし、ショッピングモールに行けばなんでも揃います。子供が小さいうちは、それが正解だと思っていました。けれど、子供が小学校高学年になり、少し手がかからなくなってきた頃から、違和感が大きくなってきたんです。

    「どこに行っても、人が多すぎる」

    休日のショッピングモール周辺は慢性的な渋滞。駐車場の空きを探すだけで20分。フードコートの席取り合戦。話題のスポットに行けば行列……。 平日、満員電車に揺られて都内へ通勤し、休日もまた人混みの中に身を置く。「休息」しているはずなのに、常に脳が興奮状態で、何かに追われているような感覚が抜けませんでした。

    「パパ、どっか連れてってよ」 その言葉がプレッシャーでした。車を出せば渋滞、電車に乗れば人混み。自然が多いと言われるエリアでも、「静かな自然」に一人で没入できる場所は、意外と少なかったのが現実です。

    あの頃の僕は、物理的な距離以上に、精神的な意味で「都心」から遠く離れていたのだと思います。自分の心を整える場所も時間も持てないまま、ただ消費されるように週末が過ぎていく。そんな40代を過ごすことに、強烈な焦りを感じていました。

    文京区で見つけた「早朝の聖域」

    文京区への住み替えを決断し、実際に暮らし始めて一番驚いたのは、「都心のほうが、圧倒的に静かだ」ということです。もちろん大通りは賑やかですが、一本路地を入れば、そこには江戸時代から続く静寂が残っています。

    僕のお気に入りの「朝活」ルートをご紹介します。電車に乗る必要はありません。玄関を出て、歩き出せばすぐに「聖域」が始まります。

    1. 根津神社の「乙女稲荷」で異世界

    まず向かうのは根津神社です。日中は観光客や参拝客で賑わうこの場所も、早朝は地元の人が犬の散歩をしているくらいで、驚くほど静かです。

    特に好きなのが、「乙女稲荷神社」へと続く千本鳥居。 朝の冷たく澄んだ空気の中、朱色の鳥居が連なる光景は圧巻です。鳥居をくぐるたびに、俗世の雑念が削ぎ落とされていくような感覚。誰にも邪魔されず、自分の足音だけが砂利を踏みしめる音を聞きながら歩く。

    これは、車でわざわざ観光に行くのでは味わえない感覚です。「日常の延長線上に、非日常がある」。この距離感こそが、心の余裕を生んでくれます。

    2. 護国寺の圧倒的な「空の広さ」

    根津神社から少し足を伸ばせば、護国寺があります。 都心の一等地にありながら、この広大な敷地と空の広さはどうでしょう。本堂の前に立つと、自分がいかにちっぽけな存在かを感じさせてくれます。

    ここに来ると、仕事の細かい悩みや、子供の成績への一喜一憂が、ふっと軽くなるんです。お経の声がどこからともなく聞こえてきて、線香の香りが漂う。「あぁ、今日も生きてるな」と、素直に感謝できる時間。 歯科技工士という仕事柄、平日は細かい作業で神経をすり減らすことが多いので、この「視界が開ける感覚」は、僕にとってなくてはならないメンテナンスになっています。

    3. 区境を越えて感じる「圧倒的な荘厳さ」

    そして、休日で少し時間に余裕がある時は、文京区を飛び出して隣の千代田区まで足を伸ばします。靖国神社や東京大神宮も、実は散歩圏内なんです。

    特に早朝の靖国神社は、別格です。 あの大鳥居を前にすると、自然と背筋が伸びます。境内に入ると、都会の喧騒が嘘のように消え去り、圧倒的な荘厳さに包まれる。人がまばらな参道を歩いていると、「背筋がピンと伸び、心が研ぎ澄まされていく」感覚とでも言うのでしょうか、心が芯から清められていくのを感じます。

    東京大神宮も、日中は縁結びの参拝客で賑わっていますが、朝方はひっそりとしていて、神聖な空気が漂っています。 この「歴史の重み」と「神聖な静寂」に、思い立ったらすぐ触れられること。これこそが、都心生活の隠れた醍醐味だと感じています。

    「時間」と「場所」にお金を払うという意味

    「文京区は家賃が高い」「家が狭くなる」 住み替えを検討していた頃、僕もそう思って尻込みしていました。確かに、郊外の広々とした一戸建てに比べれば、今の住まいは手狭です。

    でも、実際に住んでみて気づきました。 僕たちは、部屋の広さ(平米数)だけにお金を払っているわけではないのだと。

    • 通勤時間の短縮で生まれた、朝晩の余白。

    • 休日の朝、徒歩数分で歴史ある名刹を独り占めできるという特権。

    • 人混みに消耗せず、自分自身を取り戻せる環境

    これらを含めた「生活全体の質」に対して、対価を払っているのです。 家が多少狭くても、街全体が「自分の庭」であり「書斎」のように機能してくれる。そう考えると、この選択は決して高い買い物ではありませんでした。むしろ、心身ともに健康で、長く働き続けるための「自己投資」だと感じています。

    40代、50代のパパにとって、最も必要なのは「自分を整える時間」ではないでしょうか。家族のため、会社のために走り続けてきたからこそ、これからの人生は「時間という資産」を大切にしたい。そう思うのです。

    住み替えへの「迷い」を消すために

    とはいえ、いきなり「都内へ引っ越そう!」と決断するのは難しいですよね。僕もそうでした。 今の家のローンはどうするのか、本当に売れるのか、老後の資金は大丈夫か……。不安の種は尽きません。

    僕が最後の一歩を踏み出せたのは、「今の家の資産価値」を正確に把握したことが大きかったです。「いざとなれば、これくらいの価格で売れる」という現実的な数字を知ることで、漠然とした不安が消え、具体的な資金計画が見えてきました。

    もし、かつての僕のように「都内への憧れはあるけれど、現実味が湧かない」と悩んでいるなら、まずは今の家がいくらになるのか、現実を知ることから始めてみてください。意外な高値がついて、夢がグッと近づくかもしれません。

     

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    まとめ

    休日の朝7時半。 散歩から帰ると、ちょうど妻と子供が起きてくる時間です。 「パパ、どこ行ってたの?」 「ちょっと神様にご挨拶してきたよ」

    焼きたてのパンの香りがするパン屋で買ってきた朝食を並べながら、僕の心はすでに満たされています。以前のように「また月曜日が来る」と憂鬱になることもありません。

    都心に住むということは、単に便利な場所に住むことではなく、自分の時間を自分の手に取り戻すこと。

    もし、文京区への住み替えに興味があるなら、まずは週末の早朝、散歩だけでもしに来てみませんか? その澄んだ空気に触れたら、きっとここに住みたくなる理由がわかるはずです。

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  • 【光熱費半減】「広い家は金食い虫」だった…。40坪から15坪の狭小住宅へ住み替えてわかった、10年後の収支格差

    こんにちは。文京区在住の歯科技工士、文京ライフです。

    都内への住み替えを検討する際、どうしても気になってしまうのが「コスト」ですよね。 「都内の家は高い」「物価も高そう」……そうやって二の足を踏んでいるパパさんも多いのではないでしょうか。

    僕もかつてはそうでした。千葉県の流山おおたかの森で40坪の広い家に住んでいた頃は、「都内に行けば、生活費は跳ね上がるに違いない」と覚悟を決めて引越しました。

    しかし、実際に文京区の15坪の家(いわゆる狭小住宅)に住んで3年。家計簿をつけていて、ある衝撃的な事実に気づいてしまいました。

    「あれ、光熱費が……半分になってる?」

    今日は、40坪から15坪へサイズダウンしたことで判明した、「家の広さとランニングコスト」の意外な関係について。そして、10年スパンで見ると数百万単位で変わってくるかもしれない「家の維持費」の話を共有します。

    広さを手放すことは、決して我慢ではありませんでした。それは「生活の燃費」を劇的に良くする、賢い選択だったのです。

    夏場の電気代が「4万円」を超えた日

    まずは、流山おおたかの森に住んでいた頃の話をさせてください。 当時住んでいたのは、開発が進むエリアに建てた40坪・4LDKの一戸建て。自慢のマイホームでしたが、夏場と冬場には恐ろしい「請求書」が届くのが恒例行事でした。

    特に強烈だったのが、真夏の電気代です。

    20畳近くある広いリビングは、開放感こそ抜群でしたが、空調効率という点では最悪でした。 天井も高く、窓も大きい。猛暑日には、業務用の大きなエアコンをフルパワーで稼働させても、なかなか部屋が冷えません。

    さらに、子供たちが夏休みで家にいると、それぞれの個室(6畳〜8畳)でもエアコンが稼働します。 室外機は常に唸りを上げ、家全体がエネルギーを大量消費するモンスターと化していました。

    結果、ピーク時の電気代は月額4万円オーバー。 ガス代も、広い浴槽にお湯を張るため、冬場はかなりの金額になっていました。 「広い家に住むんだから、これは税金みたいなものだ」。当時はそう自分に言い聞かせていましたが、今思えば、毎月数万円のお金を空中に捨てていたようなものです。

    15坪の狭小住宅は「魔法瓶」だった

    そんな「大艦巨砲主義」のような生活から一転、文京区の15坪・3階建ての家に移り住みました。 広さは半分以下。お風呂もコンパクトサイズになりました。

    「狭いのは不便かな」と心配していましたが、住んでみてすぐに、その不安は「感動」に変わりました。 この家、冷暖房効率が良すぎるのです。

    今の家のリビングは15畳ほどですが、最新の断熱性能のおかげもあるのか、エアコンをつけた瞬間に部屋の温度が変わります。 真夏でも、設定温度は「27度〜28度」。風量は「自動」か「弱」。 以前のように「パワフルモード」なんて使う必要はありません。一度冷えてしまえば、あとはサーキュレーターを回しておくだけで、魔法瓶のように涼しさが持続します。

    また、我が家は住宅密集地に建っているため、良い意味で直射日光がガンガン入ってくるわけではありません。これも室温上昇を防ぐ要因になっています。

    冬場も同様です。狭い空間に家族が集まるので、人の熱気と少しの暖房ですぐにポカポカになります。

    結果として、電気代とガス代を合わせた光熱費は、流山時代と比べて「ほぼ半減」しました。 年間で見れば、これだけで20万円〜30万円近い節約になっています。これは嬉しい誤算でした。

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    10年後に差がつく「修繕費」という爆弾

    日々の光熱費だけでなく、職業柄(歯科技工士)、どうしても気になって計算してしまうのが「将来のコスト」です。

    家は建てて終わりではありません。10年、15年と住めば、必ずメンテナンスが必要になります。 特に大きな出費となるのが、外壁や屋根の塗装・防水工事です。

    ここでも「広さ」がコストに直結します。 40坪の家の外壁を塗り替えるのと、15坪の3階建てを塗り替えるのとでは、塗装面積が全く違います。足場を組む費用も変わってくるでしょう。

    ざっくりとした試算ですが、大規模修繕のたびに数十万円、下手をすれば100万円近くの差が出る可能性があります。

    車で例えるなら、流山の家は「燃費リッター5kmの大型ミニバン」。 今の文京区の家は「燃費リッター25kmのコンパクトカー」。

    ガソリン代(光熱費)も、車検代(修繕費)も、税金(固定資産税)も安い。 都内の狭小住宅は、住居費(車両本体価格)は高いかもしれませんが、長く乗れば乗るほど、維持費の安さが効いてくる「高効率な乗り物だったのです。

    固定費を削って、投資に回す

    「都内の住宅ローンは高いから無理」 そう諦める前に、一度「家計のトータルバランス」を見てみることをお勧めします。

    我が家の場合、確かに住宅ローンの返済額は増えました。 しかし、これらを総合すると、家計の収支は驚くほど健全です。 浮いた維持費は、新NISAなどで投資信託オルカンなど)に回し、子供の学費や老後資金として運用しています。

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    広い家に住んで光熱費を払い続けるか。 コンパクトな家に住んで、浮いたお金を未来への投資に回すか。

    40代、子供にお金がかかる時期だからこそ、この「固定費の組み替え」は大きな意味を持ちます。

    まとめ:その広さ、本当に必要ですか?

    「広い庭付き一戸建て」は、確かに男のロマンです。僕もそうでした。 でも、その広さを維持するために、毎日満員電車に揺られ、高い光熱費を払い続けることが、本当に家族にとって幸せなのか。

    一度立ち止まって考えてみる価値はあると思います。

    もし今、郊外の広い家に住んでいて「光熱費高いなぁ」「掃除が大変だなぁ」と感じているなら。 その家は、思っている以上に高く売れるかもしれません。 そして、その売却益で都内の「高効率な家」に住み替えることで、経済的にも時間的にも、もっと豊かな生活が手に入るかもしれません。

    まずは、今住んでいる家がいくらになるのか。 「資産価値」という名の通知表を見てみることから始めてはいかがでしょうか。 意外な高値がついているのを見て、新しいライフプランが動き出すかもしれませんよ。

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